はじめての合同句集
【俳句】
はじめての合同句集が出来上がりました。
私は、2008年4月に高田正子先生の「句会をたのしむ」という俳句講座に入会しました。この9月で4年半が経ちました。
この俳句講座は2006年10月にスタートしましたので、この9月で丸6年です。
4月に、この俳句講座の6周年を記念して「合同句集」を作ろうという話が持ち上がり、やってみようということになりました。参加者は8人です。編集長は私になりましたが、8人とも句集はおろか印刷物を作った経験もない素人集団です。経験豊富な高田先生の全面的なサポートを期待してのスタートでした。
内容はみんなで話し合って決めていきました。
「一人三十句ずつ出そう」「みんなのプロフィールも書いたらいいね」「写真も付けておこうか」「みんなの作句のポリシーも知りたいね」「自句解説やメンバーの句の鑑賞も入れよう」「高田先生が日経新聞電子版に書かれたこのグループの吟行の記事」も加筆して再録することになりました。合同句集の名前もみんなで決めました。「楽しむ、ゆったりする」という意味を込めて「游」です。傍らには「You」と添えることにしました。
印刷代を少しでも安くするために、自分たちでできることはすべて自分たちでやりました。画家であるメンバーのひとりが「カット図」を描いてくれました。編集長の私の役割は、工程表にあたる「台割表」を作り、メンバーの手書き原稿をワードにして印刷屋さんにメール。月一回の句会の終了後に編集会議を開いて、ひと月後の句会までに各自がすることを確認し、工程をクリアしていきました。
こうして約4ヶ月で、「はじめての合同句集」が完成しました。
今回の作業を通していろいろな気づきや学びがありました。
私がこの俳句講座に参加して4年分の句会への出句数は240句です。その中から30句を選ぶためにすべてを読み直しました。読み直しているとあることに気づきました。「季語も切字もあり、五七五の形式になっていて情景もはっきりしているが、何かが足りない句」と「句としては難ありだが、何かがある句」とがあるのです。「何か」とは何か。うまく表現できませんが、題材から出てくる「息遣い」のようなものです。この発見は自分にとって大変貴重なものになりました。
そして、メンバーの句を鑑賞する経験からも多くのことを学びました。今までは「俳句を詠む」ことしか考えていませんでしたが、「俳句を読む」ことも大切なことであると気づいたのです。
これらの作業、経験を通して自分の詠みたい俳句の方向性も見えてきた気がしています。